「売る」のでなく「売れる」ようにするために。

本日の日経MJ紙3面の記事より。

毎週水曜の紙面で楽しみにしている「招客招福の法則」のコーナー。小阪裕司先生のコラムです。

MJ20091125Image293

今回紹介されていたのは、あるスーパーでの事例。

この店では、従来、賞味期限が近づいた商品を見切品として販売していました。多くのスーパーで行なわれているように、該当商品を一か所に集めて「どれでも半額」と書いたPOPを貼り、値下げ販売をしていました。

ある時、店主が思い立って、このコーナーに貼るPOPをこう書き変えたそうです。

「あと少しの命です。お助けください」

遊び心のあるPOPですが、驚いたことにお客様の反応がすこぶるよく、「私、こう言われると弱いのよね?。助けてあげたくなっちゃうわ?」とか「なんかいいことした気分だわ」などといいながら、笑顔で買ってくれるようになったのだとか。

それによって、以前は半額にしても売りきれず廃棄する商品があったのが、このPOPに変えてからそういうこともほぼ無くなったそうだ。

このコラムの締めとして、小阪先生は「期限切れ直前の値引き品を買うお客さんのなかに実は気恥しさがあり、買い控えにつながっていること。そしてそれも言葉ひとつでなくしてあげられるのだ」と結んでいます。

私もこのエピソードを聞いて非常に面白い!と思いました。物を売る側はどうやって売ろうか、どんな言葉で誘惑しようかということばかり考えがちです。しかし、小阪先生は「ものが売れない時には、なぜお客さんはこの商品を買うという行動を取らなかったのだろう、と考えなさい」とよくおっしゃってます。まさその通りですね。

お客様が買わない理由を取り除いてあげることが、「売る」のでなく「売れる」ことにつながるのだと思います。


顧客づくりの戦術なら「ニュースレター
↓↓無料サンプル版↓↓
ニュースレター資料請求バナー
この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

sonoshoをフォローする
アイデア/マーケティング
sonoshoをフォローする

コメント

  1. リード・福泉 より:

    私の髪をカットしてくれた理容師さんから届いた、来店お礼のハガキには「福泉様生涯ヘアースタイリスト」と書かれていました。
    この言葉はジ?ンと心に響きました。

  2. 園田正一郎 より:

    >福泉さま
    コメントありがとうございます。
    「生涯ヘアースタイリスト」、いいですね! 
    私もそういう気持ちで、仕事に取り組みたい。

タイトルとURLをコピーしました