昔、江州(近江)の商人と他国の商人が、二人で一緒に碓氷(群馬と長野の境界)の峠道を登っていた。焼けつくような暑さの中、重い商品を山ほど背負って険しい坂を登っていくのは、本当に苦しいことだった。
途中、木陰に荷物を下ろして休んでいると、他国の商人が汗を拭きながら嘆いた。「本当にこの山がもう少し低いといいんですがね。世渡りの家業に楽なことはございません。だけど、こうも険しい坂を登るんでは、いっそ行商をやめて、帰ってしまいたくなりますよ」
これを聞いた江州の商人はにっこりと笑って、こう言った。
「同じ坂を、同じくらいの荷物を背負って登るんです。あなたがつらいのも、私がつらいのも同じことです。このとおり、息もはずめば、汗も流れます。だけど、私はこの碓氷の山が、もっともっと、いや十倍も高くなってくれれば有難いと思います。そうすれば、たいていの商人はみな、途中で帰るでしょう。そのときこそ私は一人で山の彼方へ行って、思うさま商売をしてみたいと思います。碓氷の山がまだまだ高くないのが、私には残念ですよ」
戸田智弘著『ものの見方が変わる座右の寓話』 より引用
当社の仕事は、お客様に代わってニュースレターを作成するサービスです。原稿を書くのも、紙面を作るのもそれなりに大変な作業ですが、お客様よりも少しだけ楽に取り組むことができるので、ここまでやってこられました。
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しかし、これはデメリットであると同時に、参入障壁になっているのです。強い競争相手は参入してきません。
この秋から郵便料金が値上がりして、企業はお客様向けの郵送物を控える傾向にあります。これから先、お客様の郵便受けはガラ空きになっていくことでしょう。郵便の値上げを参入障壁と思えるかどうかで、顧客づくりに大きな違いが生まれます。
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