足し算じゃ見えない、本当の価値

価値

 先日、昔のノートにこんなメモを見つけました。「稲盛会長の話」とだけ書いてあります。

人生・仕事の結果=考え方 × 熱意 × 能力

 その数式が持つ意味を改めて考えてみました。たとえば、「熱意」と「能力」は0点から百点の間。でも、「考え方」だけはマイナス百点からプラス百点まで振れる。つまり、どれだけ熱意があって、どれだけ能力があっても、考え方がマイナスなら、結果もマイナスになる可能性があるということです。

 例えば、優秀でバリバリ働くけど、すごく自己中心的だったり、短気で周りを見下すような人って…確かに、いるなぁと思います。そういう人の成果って、組織全体では逆にマイナスになることもあるかもしれません。

 そんなふうに思っていたら、もう一つ思い出した言葉があります。投資家のウォーレン・バフェットの言葉です。

「私が人材を採用する際には、三つの資質を求める。誠実さ、知性、そして活力だ。ただし、最初の資質が欠けていれば、残りの二つがその人を滅ぼすことになる」

 これもやっぱり、足し算ではなく掛け算の発想なんですよね。

 誠実さがゼロなら、知性や活力があっても、むしろ危険になってしまう。数式の中の「誠実さ」がゼロなら、いくら他が掛けられても、結果はゼロ。あるいはマイナス。どちらも、何かを判断するときに「どの要素がどれだけあるか」よりも、「どう掛け合わせるか」が大切だと教えてくれています。

 この考え方は、人の評価に限った話ではありません。たとえば商品やサービスの価値を考えるときにも、掛け算的な視点って有効かもしれません。

機能 × デザイン × 価格

信頼 × タイミング × ニーズの深さ

 そんな掛け算が成立しているからこそ、「選ばれる理由」が生まれるのかも。

 私自身は、「信頼×熱意×継続力」みたいな掛け算を意識しているつもりですが、どれか一つが欠けてしまうと、きっと成果は出ないでしょう。どれも百点とは言えないけれど、バランスよく掛けていけるようにしたいなァと思います。

 さて、あなたなら、どんな3つの要素を掛け算にしますか? その中で一番大切にしたい要素は、どれでしょうか。掛け算で物事を考えてみると、頭の中が整理されて、自分の仕事や生き方にとって大切な価値観が見えてくるかもしれません。

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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