コロナ禍の終息を願って、当面の間は「希望」を感じさせる映画を選んでご紹介します。今回はウサギの女のコが夢をかなえるために奮闘するディズニー作品『ズートピア』です。
<あらすじ>大きさの違いや、肉食・草食にかかわらず、動物たちが共に暮らす高度な文明社会「ズートピア」。ウサギの新米警官ジョディは、ひょんなことからキツネの詐欺師ニックと知り合い、彼とともにカワウソの行方不明事件を追うことになる…。
<コメント> アニメ映画を子供向けと決めつけてしまうのはもったいない話です。特にディズニー映画は、どの作品にもはっきりとしたメッセージがあり、それは大人にも考えさせられるものだったりします。
この映画の主なテーマは「多様性」。心の中にある差別意識や偏見、先入観のせいで、私たちは相手の本質を見ずに、不当な扱いをすることがあります。そんな心の壁を無くし、多様性が浸透した社会を創ることはとても難しいことです。
この映画では多様性社会のありかたを、動物による寓話を通して分かりやすく伝えようとしています。
それは主人公ジュディが語る次の言葉にはっきりと現れています。「現実は厳しい。でもお互いのことをもっとよく知り、お互いの違いを認め合えば、きっと上手くいく。諦めないでほしい。そうすれば世界はより良くなる。自分を見つめ、自分を知り、自分を変える事から全ては始まる。それは私と、私たちみんなから始まる」。
- 『ズートピア』
- 原題:Zootopia
- 監督:リッチ・ムーア、バイロン・ハワード、ジャレド・ブッシュ(共同監督)
- 上映時間:108分
- 製作国:米国
- 日本公開:2016年4月
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