社員が同じ方向を向くために必要なものとは?

先日、NHKーBSで放映されたドキュメンタリー「エレガンスの舞台裏 〜パリマダムを彩る世界最高峰の宝飾メゾン〜」を興味深く観ました。王侯貴族に愛されたパリの高級宝飾メゾン・ショーメの舞台裏に密着するという内容です。

私に宝飾品というのは似つかわしくない、と思われそうですが、全くその通りです(笑)。ただ、弊社のクライアントに宝飾店があり、取材の度に宝飾品の話を伺っているうちに、その奥深さにとても興味を持つようになりました。

番組の中で、ある女性の手作業に興味を惹かれました。首飾りの土台となる金属に宝石をはめ込む穴がいくつも空いているのですが、彼女は、その穴一つひとつに木綿糸を通し、磨く作業を一日中やっているのです。ものすごく地味な作業です。私だったらすぐに飽きてしまうでしょう。

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でも彼女はその作業を一生懸命にやっているだけでなく、こんなコメントを口にしました。「私の仕事で金属に本当の輝きが生まれます。宝石だけでなく、金属にも命を与える作業です。私たち磨き職人は、ジュエリーに輝きという命を吹き込んでいるのです」

そして彼女の上司がこう続けます。「私たちのメゾンには、才能ある職人が常にいて、皆、同じ方向を向いて働いています。それは作品を作るとき、感性と心のすべてを込めるということ。お客様に喜んでもらいたいという、純粋な想いなのです」

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「三人の石工」というイソップ寓話をご存知でしょうか? 社員のモティベーションを高める時や、ビジョンを持つことの有用性を語る時によく引用されるお話です。旅人が、働いている石工に「何をしているのか」と尋ね、一人目の石工は「生活のために」、二人目の石工は「腕の良い職人になるために」、三人目の石工は「皆の祈りの場となる大聖堂を建てるために」働いていると答えたというものです。

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↑右が研磨前、左が研磨後。台座の輝きによって、宝石の輝きが一段と増す。(同番組より)

メゾン・ショーメは、1780年(今から238年前!)に創業し、今でもトップブランドとしてゆるぎない地位を確立しています。その経営の根幹には、皆を同じ方向に向かわせる理念やビジョンがしっかりとあることを番組を観て感じました。

[char no=”2″ char=”S.Sonoda”]私も自分のミッションを見直そうと思いました。みなさんの会社には、しっかりと明文化された理念やビジョン、ミッションはありますか? [/char]

※この番組は、NHK-BSプレミアムで2018年11月11日14:30に再放送される予定です。

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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