ほめるよりも、ねぎらいを。

テレビ画面

私のお正月の楽しみの一つは箱根駅伝です。

10月に行われる予選会、お正月の本大会と毎年テレビ観戦しています。今年はコロナ禍の影響で外出を控えて家の中でお正月を過ごし、箱根駅伝をご覧になった方も多かったのではないでしょうか?

今年の箱根駅伝は最後にドラマがありました。4区でトップに立った創価大学は、往路(1区〜5区)で優勝。復路でも9区まで安定した走りをみせ、最後の10区では2位の駒澤大学との差は3分19秒もありました。この時点で私は「創価大学が初優勝だな」と確信していました。

しかし、創価大の10区を走った選手の調子が悪く、2位の駒澤大の選手との差は縮まるばかり。そしてゴール前2キロ付近でついに駒澤大の選手が創価大の選手を抜き去り、そのままゴール。総合優勝を勝ち取りました。初優勝を逃した創価大学が2位でゴールした時、私はつい「残念!」と思いました。おそらくこの中継を観ていた多くの人が同じ気持ちだったのではないかと思います。

ところが、このゴールを実況していた日テレの森圭介アナウンサーは「初めての総合優勝には届かなかった。目標は総合3位でした。目標達成とみればうれしい準優勝、ただ、悔しい準優勝となったか。2位で悔しいと思えるチームになった創価大学、準優勝! この悔しさを来年につなげます」と選手やチームを称えました。

これこそ最大の「ねぎらい」だと思います。

10区の選手は正直にいって失敗したわけですから、褒めることはできないかもしれません。でも、良く走ったことへのねぎらいはできます。森アナはよくぞこの言葉を選手にかけてくださったと感激しました。

この場面を見た後に、昔のサッカーのエピソードを思い出しました。以前、サッカー選手にオリバー・カーンという名ゴールキーパーがいました。最優秀選手賞を何度も受賞している名選手です。ある時、彼が出場しながら負けた試合の後、監督が「カーンで負けたのなら仕方ない」と記者たちに話していました。これも「ねぎらい」です。

負けたのだから褒めることはできない。でもねぎらうことはできます。

とっさの時にどんな言葉をかけられるか? そこに人間性が表れるように思います。私もしっかりと人をねぎらうことができるようになりたいと思う正月の一コマでした。

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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コメント

  1. 宮?三重子 より:

    今年もニュースレターありがとうございます??

    ほめることより、ねぎらいを
    良い言葉ですね

    窮地にたたったり、イラついたり、困ったりした時も、プラスの言葉で伝えれたらと常日頃思ってましたので、なおさら、心にしみます!

    今年は、風の時代になり、益々今まで想像しできなかった世界に進化していくと思いますが、今日を大切に、自分を大切に、毎日を希望ある未来に向かって積み重ねたいと思っています

    とりあえず、今年は、いただいたニュースレターの感想を感謝をこめて、お返事されてもらいまーす??

    よろしくお願いします

    • sonosho shoichiro より:

      宮崎さん

      コメントありがとうございます!
      時代が大きく変わろうとしていて、これまでの価値観を大きく見直す必要があるのかもしれません。
      それでも人の心自体はそんなに変わらないものだと思います。
      人を思いやる気持ちを大切にして生きていきたいですね。
      なかなかお会いする機会がありませんが、
      今年もどうぞよろしくお願い致します。

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