頭でっかちになっていませんか?
昔聞いた物語(多分、イソップ童話でしょう)にこんな話がありました。
ある日、ウサギとキツネが「猟犬に見つかった時、どうやったら捕まらずに済むか」について話し合っていました。キツネは「僕はいろんな方法を知ってるよ。木の上に逃げるのもいいし、穴に逃げ込んだり、思い切って川に飛び込むのも悪くないと思う。その時の状況で一番良い手段を選ぼうかな」と多くの手段を知っていることを自慢げに話しました。それに対してウサギは「キツネさんはいろんなことを知っているね。私は走って逃げることしか思いつかない。猟犬に出くわしたらとにかく走って逃げる。ただそれだけ」。そんなことを話している二匹の前に、突然、猟犬が現れました。ウサギは猟犬を見た瞬間に反対方向へ全力で逃げていきました。キツネは、「どうしよう。あの木の上に逃げようか、それとも穴の中へ逃げ込もうか…」と考えているうちに猟犬に捕まってしまいましたとさ。
何かを学ぼうとする姿勢は、とても価値のあるものです。私も本を読んだり、セミナーに参加したりして、それまで自分になかった知識を得ることには喜びを感じます。
ただし、私を含め、このニュースレターを読まれている皆さんは、経営者もしくは自営業者ですので、さらにもう一歩進めて、知識を実践に結びつける必要があります。実際に行動してみると、知り得た知識どおりにはいかないことがあります。…というか、ほとんどの場合は上手くいきません。しかし、その「知識と実践の差」こそ、他にはない自分だけの経験であり、オリジナルの知恵となります。
今の時代は、ネット上であらゆる情報を入手できますから、知識だけなら、机に座ったままで手に入れることができます。ただし、そうして得られた知識は、他の人もたやすく得られるものなので、ほとんど価値がありません。実践してこそ、知識は活きます。
頭でっかちになって、行動が止まってしまうのは避けなければなりません。自分に合った知識と実践のバランスを常に持っておきたいですね。
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