「放てば手に満てり。」道元禅師

このコーナーでは、株式会社ラクパのライター・城戸あづさが、心に留めておきたい言葉とのエピソードを綴ります。

スイム

「放てば手に満てり。」

道元禅師

人工股関節の手術を受けて10カ月。9月8日、競泳のマスターズ大会に出場します。予定より4カ月ほど早いのですが、今の状態を確かめたくてエントリーしました。

「以前より脚が動けばいい」「手術前より0.1秒でもタイムが縮めばいい」と思って臨んだのですが、スタートリストが発表されると「あの人には負けたくないな」とか「ビリは嫌だな」とか…人間の欲って恐ろしいものですね(苦笑)。

そんな時、いつも思い出すのが冒頭の言葉。ずいぶん昔に何気なく観ていたバラエティ番組で、一人の和尚さんが口にした言葉が、今もおまじないのように私の心を守ってくれます。「心の糧となる言葉」を集めてみようと思ったのも、この言葉からです。

順位や競争といった拘りを手放して、自分の手に今、何が残っているのかを確かめると、たくさんの顔が浮かびます。クイックターンができる股関節にしてくれた執刀医のK先生、立って歩けるようにしてくれたリハビリのG先生、退院後のケアをしてくれたS理学療法士、試合に間に合うよう指導してくれたHコーチ、Tコーチ、Kトレーナー。そして、手術前から支えてくれた水泳仲間と家族。

まだまだ出てきて…本当に満たされた気分になります。私の勝手なメンタルケアですが、心がざわつく時にはオススメです。(あづさ)

この記事を書いた人
Azusa

株式会社ラクパ専属ライター。タウン誌≪シティ情報ふくおか≫編集者として、特集のほか、地元のテレビ番組・お笑い・祭りのページなどを担当。地域色豊かな誌面作りを目指す。2006年、ニュースレター作成代行「ラクパ」のライターとして活動開始。クライアントの個性を活かし、顧客づくりのための原稿を執筆中。趣味は競泳、専門種目はクロール。マスターズ大会での自己ベスト更新を夢見て、仕事と家事の合間にトレーニングに励む毎日。

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