意識して、ぼんやりしてみる。

意識して、ぼんやりしてみる。

目をなくしたカバの話

一頭のカバが川を渡っているときに自分の片方の目をなくした。カバは必死になって目を探した。前を見たり、後ろを見たり、右側を見たり、左側を見たり、体の下をみたりしたが、目は見つからない。
川岸にいる鳥や動物たちは「少し休んだほうがいい」と助言した。しかし、永遠に目を失ってしまうのではないかと恐れたカバは、休むことなく、一心不乱に目を探し続けた。それでも、やはり目は見つからず、とうとうカバは疲れはてて、その場に座りこんでしまった。
カバが動き回るのをやめると、川は静寂をとり戻した。すると、カバがかき回して濁らせていた水は、泥が沈み、底まで透きとおって見えるようになった。こうして、カバはなくしてしまった自分の目を見つけることができた。

引用図書: 『ものの見方が変わる座右の寓話』 戸田智弘著

らくぱのぱにも以前書きましたが、少しだけお寺で座禅に取り組んでいた時期がありました。私には苦行でしたので長くは続きませんでしたが、それでもふとした瞬間に、座禅を組んでいた時の気持ちを思い出すことがあります。


日常生活のなかで座禅を組むのは難しいかもしれませんが、目の前の雑事をひとまず脇に置き、心の平穏を保つ時間を意識して作ることは出来ると思います。そしてそれは座禅のように小一時間もかける必要はありません。ベランダに出て深呼吸してみる、いつもより丁寧にコーヒーを淹れてみる、ソファに座ってぼんやりしてみる、ヌルめのお風呂に少し長く入ってみる、など。日々の生活のなかにこうした心の平穏を保つ時間は意外に作れそうな気がします。


そしてラッキーなことに、そういう心の平穏を保つ時間に思いがけないアイデアが湧くことがあります。それまでずっと考えていたのに答えが出ず、棚上げしていた問題に、思いもしなかったような解決策が降って湧いたことが何度もあります。きっとぼんやりしていることが脳にとってアイデアが生まれやすい状態なんだろうと思います。


そうした心の平穏を作るのにやっかいなのが、スマホです。私自身が最近そうなのですが、隙間時間ができるとすぐにスマホに手を伸ばしてしまいがちです。心の平穏を保つため、そして新しいアイデアを得るために、意識してスマホを遠ざけるようにしたいです。自戒を込めて書いてみました。(正)

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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