このコーナーでは、株式会社ラクパのライター・城戸あづさが、心に留めておきたい言葉とのエピソードを綴ります。
「闘うべきは、憎悪と恐怖と後悔。」
ーアニメ「呪術廻戦」より
息子たちが薦めるアニメを家族で観るのが、昔から我が家の大切な団らんタイム。現在は『鬼滅の刃』…ではなくて、同じ『週刊少年ジャンプ』に掲載中の『呪術廻戦』にハマっています(笑)。
『呪術廻戦』はざっくり言うと、封印されていた呪霊の指を飲み込んでしまった主人公が、仲間と共に世の中に巣食う呪いを退治していく物語。類まれな身体能力をもち、怖いもの知らずだった主人公ですが、圧倒的に強い呪いと対峙して初めて「俺は弱い。死にたくない。あの時、指さえ飲み込まなければ」と叫びます。このリアリティが好きなんですが、そこは少年ジャンプ。主人公は自問自答するのです。「呪いは人間の負の感情から生まれる。ならば、憎悪も恐怖も後悔も全て吐き出せ!」と。
なんだか大人への戒めに思えて…コロナを恐れ、感染者を憎み、ロックダウンを悔やむ。コロナウイルスは『鬼滅…』の鬼か『呪術…』の呪い、といったところでしょうか。
社会全体がそろそろ負の感情から抜け出したくて、『鬼滅の刃』に憧れているのかもしれません。空想に支えられる現実があってもいいじゃない!第3波の冬に向かう今こそ、少年漫画の主人公のような強くて優しい心を。(あづさ)
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