傷ついた心と向き合うドライブー映画『ドライブ・マイ・カー』

このコーナーでは経営や生き方のヒントになるような映画を紹介しています。今回は、妻を失って喪失感の中で生きる主人公が、専属ドライバーや舞台俳優との交流をきっかけに、自分自身を見つめ直す『ドライブ・マイ・カー』です。

『ドライブ・マイ・カー』

Drive My Car

<あらすじ>

舞台俳優兼演出家の家福悠介(西島秀俊)は、脚本家の妻と暮らしていたが、妻は突然亡くなってしまう。2年後、悠介は広島国際演劇祭の演出を担当することになり、広島での長期滞在が始まる。演劇祭主催者側から、会場と宿泊先の移動のために彼の愛車サーブを運転する専属ドライバーがあてがわれる。それが寡黙な女性みさき(三浦透子)だった。悠介はみさきと時間を共有するなかで、それまで封印していたあることと向き合うことになるのだが…。

<コメント>

村上春樹の短編集『女のいない男たち』収録の「ドライブ・マイ・カー」の登場人物と基本設定を踏襲しつつ、同短編集の「シェエラザード」「木野」の要素を加え、チェーホフの戯曲「ワーニャ伯父さん」のセリフを織り交ぜて、まったく新しいストーリーに仕上げた本作。原作がたった50ページほどのボリュームしかないのに、それが3時間の映画になっているということは、この脚本がいかに練って作られたかということです。また、劇中劇「ワーニャ伯父さん」は、各国から参加した俳優が母国語で台詞を話し、そのうち1人は手話で会話するという多言語演劇の演出も見どころです。(正一郎)

  • 『ドライブ・マイ・カー』
  • 原題:Drive My Car
  • 監督:濱口竜介
  • 出演者:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生ほか
  • 上映時間:179分
  • 製作国:日本
  • 日本公開:2021年8月20日

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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