失敗をゼロにする 起業のバイブル(中山匡著/かんき出版/2,000円+税)
私は、起業して今年で10年、会社を退職した時から数えると11年になります。起業前は日々、ビジネス書を読んだり、セミナーに足を運んだりして、「自分の能力を活かせるサービスとは何か」「どんな人を相手にサービスを提供したらよいのか」と模索していました。
起業後も、勉強や交流のために会員制の組織にもいくつか所属しましたが、そのなかで10年以上継続して今でも学んでいるのが、シェア・ブレイン・ビジネス・スクール(SBBS)です。
その代表の中山匡さんが初の著書を出版しました。それが『失敗をゼロにする起業のバイブル』です。
中山さんは東大で物理学を専攻されただけあって、極めてロジカルな方です。起業が失敗しないための方法も、方程式を解くがごとく解説しています。
例えば、起業が失敗する典型的なパターンとしては、
- 自分がやりたいことだけど、勝てないマーケットに参入してしまう
- 儲かる分野に手を出しまくるが、強みが不足していて失敗を繰り返す
- 勤務時代の人脈を活用して独立するが、年々仕事が減って消滅する
の3つがあるそうです。
つまりこれをすべて逆にすれば失敗しないことになります。具体的には、「勝てるマーケット×強みを活かせる事業フォーマット=差別化されたビジネスモデル、という方程式になるということです。
この本では、勝てるマーケットの探し方や、中山さんが国内外の小資本ビジネス成功例1061個を分析して突き止めた7種類の事業フォーマットについて丁寧に解説しています。つまり、勝てるマーケットを探しだして、自分に合った事業フォーマットを当てはめることで、失敗をゼロにできるというわけです。
例えばその1つ、「パッケージング型」は、面倒な手間や複雑な手続きをパッケージ化し、顧客に提供する事業フォーマットです。代表的な例が旅行代理店です。私が提供しているニュースレター作成代行サービスも、ライターやデザイナー、印刷会社に発注する手間をパッケージ化したものです。
これから起業する人はもちろん、第二創業、企業内起業を目指す方にはとてもお勧めの本です。
出版記念講演会が福岡でも開催!
出版を記念した講演会が開催されます。福岡は9月10日(土)。私ももちろん参加します。詳しくはこちら、『「失敗をゼロにする 起業のバイブル」出版記念講演会』でご確認ください。
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