このコーナーでは、株式会社ラクパのライター・城戸あづさが、心に留めておきたい言葉とのエピソードを綴ります。
「いつか、自分の金でこの店で一番高い料理を食える奴になろう。そして、できればもう一人分払える奴になろう。」
北野たけし
年末の紅白歌合戦をご覧になりましたか。華やかなパフォーマンスの中で、北野たけしの『浅草キッド』が印象に残りました。決して上手くはないけれど、昔の自分に語りかけているようで「世界の北野にも、そんな時代があったんだなぁ」と心に沁みました。
巻頭の言葉は、たけしさんが全然売れなかった極貧時代に、浅草で一番人気の洋食屋の前を通った時に誓ったことだそうです。「成功して高級料理を食べる」は誰もが掲げる目標かもしれませんが「誰かもう一人食べさせる」と誓うところが、たけしさんの魅力ですね。今なお多くの人に慕われる人間性を感じます。
我が家の息子たちは駆け出しの社会人と大学生。まだ人生設計なんて頭にないようですが、たけしさんのような志で将来を描いてほしい、と願っています。まずは自立して、その次は誰かを食べさせる…一緒に食事する人がいない人生も寂しいものでしょ。
令和の時代がどうなるのかわかりませんが?個で生きる?ことばかり加速しませんように。面倒臭くても?誰かと生きる?ことの良さをちゃんと伝えていけますように。(あづさ)
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