人間が本来持っている「野性」ー映画『ザリガニの鳴くところ』

このコーナーでは映画館通いが趣味のソノショーがお勧めの映画を紹介しています。今回は、全世界で累計1500万部を売り上げたディーリア・オーエンズの同名ミステリー小説を映画化した『ザリガニの鳴くところ』です。

ザリガニの鳴くところ

『ザリガニの鳴くところ』

Where the Crawdads Sing

<あらすじ>舞台は1969年の米国ノースカロライナ州の湿地帯。ある日、将来を期待されていた青年チェイスの変死体が見つかる。容疑者は、その湿地帯で幼少の頃から孤独に暮らしていた若い女性カイア(デイジー・エドガー=ジョーンズ)。法廷で、彼女の半生が少しずつ明らかになっていく。彼女は6歳の時に両親に見捨てられ、学校にも通わず、湿地の自然から生きる術を学び、ひとりで生き抜いてきた。そんな彼女にとって唯一の友人がテイト・ウォーカー(テイラー・ジョン・スミス)だった。カイアはテイトから文字の読み書きや計算を教わっていた。成長するにつれ、いつしか2人の間には恋心が芽生えていた…。

地元の人たちは彼女のことを「湿地の娘」と呼んで偏見を持ち、薄気味悪い存在だと思っています。陪審員による裁判では、そうした印象がマイナスに働くわけですが、彼女はそんな偏見にまったく屈しません。

自然界には善も悪もありません。本能的に生きることが求められます。その中で育った彼女もまた「善でも悪でもない」存在と言えます。映画の結末も、その摂理が反映されたものでした。 (正一郎)

  • 『ザリガニの鳴くところ』
  • 原題:Where the Crawdads Sing
  • 監督:オリヴィア・ニューマン
  • 出演者:デイジー・エドガー=ジョーンズ/テイラー・ジョン・スミス/ハリス・ディキンソンほか
  • 上映時間:126分
  • 製作国:アメリカ
  • 日本公開: 2022年11月18日
この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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