このコーナーでは、株式会社ラクパのライター・城戸あづさが、心に留めておきたい言葉とのエピソードを綴ります。
「柱は外から見えないが、建物の中で一番重要。」
─大畑大介
ラグビーW杯、ご覧になりましたか?前回大会の成績は超えられなかったけど、日本代表が確実に強くなっていると感じたのは、私だけではないでしょう。
今大会で選手登録が可能な人数は、1チームあたり33人。試合に出場できるのは、ピッチで戦う15人と控え8人を含めた23人。試合に出られない10人を、日本チームは「柱」と呼びます。
前述の言葉は、元ラグビー日本代表の大畑大介さんが「柱」について語ったもの。柱の10人は対戦相手を分析し、練習で仮想敵となって相手の特徴を再現し、試合に出る選手たちの対策を助けます。宿舎に戻ればチームを和ませ、結束を強める役割を担います。
柱メンバーの一人、小倉順平さんは「日本代表である以上(試合に出ないことで)腐ってる人は、このチームにはいない」と胸を張って言い、チーム最年長の出場メンバーである堀江翔太さんは「柱のために体張らんとあかんな、といつも思ってる」と。
ピッチに立つ選手が柱に対して、心から尊敬と感謝の念をもっていることが、柱が誇りをもって役目に徹する原動力にもなっているでしょう。
小さな町工場や職人たちの技術が、大企業の成長を支えてきた日本。サポートメンバーと呼ばず、「柱」と敬う代表チームの姿に、大切なことを思い出させてもらった気がします。
日々、私の柱になってくれている人たちに尊敬と感謝を。そして私も誰かの柱として、役目を全うしたいと思います。(あづさ)
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