雑草って、何だろう。

 我が家の庭にも春が来た。縁側から眺める桜は満開を迎え、枝で発声練習を続けた鶯たちも完璧に鳴けるようになった。開拓中の花壇や花畑でも、冬の間に植えた苗が根付いて新芽を出した。

 しかし、もれなく雑草もスクスク育って、地面を覆ってしまった。こうなると、草むしりでは埒が明かないから、通路には除草剤を撒き、庭は叔父に草刈り機をかけてもらった。その後も仕事の合間に外へ出ては、目立ち始めた草を片っ端から抜いている。ああ、春は忙しい。

 そのうち混乱してきた。買ってきた苗は全く花を付けず、傍らの雑草が美しい花を咲かせた場合、どっちを抜けばいいのだろう…うちでは冬の間、カタバミの花が庭一面をピンクに彩る。私は気に入っているが、専門家によれば、繁殖力の強いカタバミは即退治すべき雑草だとか。かと思えば、近くの園芸店では1鉢70円でカタバミが売られていた。

 アメリカ雑草学会によると、雑草の定義は「人類の活動と幸福・繁栄に対して、これに逆らったり妨害したりする植物」なのだそう。ずいぶん手前勝手な定義だ。さりとて分け隔てなく育てて、草茫々の庭にするわけにもいかない。要は、自分の中に基準を設けることだ。哀しいことに、我が家の庭は基本が雑草だから「雑草としない」定義を設ければいい。

 そこで「食べられる・キレイな花が咲く・人の動線を邪魔しない」植物は、庭に残すことにした。自生のフキは食べられるから残す。花がキレイなカタバミとツルニチニチソウは増え過ぎないようにして残す。通路を塞ぐドクダミは抜く…といった具合だ。目安ができると気持ちが楽になった。あとは草刈り機を駆使できるようになればいい。

 引越して直に一年。ご近所付き合いにも、私の中でボンヤリと定義が出来つつある。ま、まずは自分がご近所の雑草にならないようにしないとだな。

冬の庭を飾ったカタバミの花
(左)叔父が草刈り機を避けて、残してくれたツルニチニチソウ/(右)新たに植えたクリスマスローズも根づいて、多くの花を付けました。
桜の樹の下に自生したフキ
今年は庭で花見ができました。
この記事を書いた人
Azusa

株式会社ラクパ専属ライター。タウン誌≪シティ情報ふくおか≫編集者として、特集のほか、地元のテレビ番組・お笑い・祭りのページなどを担当。地域色豊かな誌面作りを目指す。2006年、ニュースレター作成代行「ラクパ」のライターとして活動開始。クライアントの個性を活かし、顧客づくりのための原稿を執筆中。趣味は競泳、専門種目はクロール。マスターズ大会での自己ベスト更新を夢見て、仕事と家事の合間にトレーニングに励む毎日。

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