
今年の初夏に家移りして、生活時間も食事内容も、暮らしの全てが変わった。時折、一年前のことを思い出すと、自分の変化に我ながら驚いてしまう。
福岡にいた頃、青山フラワーマーケットを覗くのが好きだったが、お洒落な花束は家庭用には高額で、手が出せなかった。田舎に住むと、庭先にも道端にも花が咲いている。気に入ったら摘んできて、家中の花瓶に挿した。その写真を見るだけで、この一年が思い出される。
花を育て始めたのも、今年の変化だ。夏から秋にかけて咲き続けた花は、田舎暮らしを始めた私に自信をくれ、心の拠りどころとなった。
初霜が降りた朝、元気だった花たちが一斉に萎れてしまった。水か肥料が足りなかったか、或いはその逆か…あれこれ悩んで調べたら、何のことはない。皆、冬を越せない一年草だった。
私は寿命を全うした花を抜き、しばらくは新しい苗を植えないことにした。初心者に苗の越冬は難しい。冬場は花壇の石や草を除き、肥料を入れて、ふかふかの土にして春を待とうと思う。
青山フラワーマーケットの店頭には程遠い、冬枯れの花壇も楽しめるようになったことが、最も大きな変化かもしれない。








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