先日、ウェブ上で見かけたイラストに目がとまりました。「20世紀と21世紀のストリートパフォーマー収益の違い」というイラストです(リンクは貼りません。興味のある方は検索してみてくださいね)。
20世紀のストリートパフォーマーは、道端で楽器演奏や大道芸をしてみせて、見物客からの投げ銭で収入を得ています。一方、21世紀のストリートパフォーマーも同じような芸をしているのですが、見物客は投げ銭をせず、スマホを使ってYouTubeに投稿することで、見物人のほうが広告収益を得ている、という内容でした。
「お金を払わずにYouTubeに投稿するなんて!」というモラルの話はここでは一旦横に置きましょう。このイラストが意味するものはとても重要です。それはひと言でいうと「時代の変化に適応しなければ、生きていけなくなる」ということです。
私は出版社勤務時代にこのことを痛感したことがありました。私の勤務する出版社が発行していた雑誌は、全国のタウン情報誌の草分け的存在であり、1997年には12万部を超える実売がありました。その雑誌が2005年6月に休刊となったのです。
その原因について「東京からライバル誌がやってきたから」とか「フリーペーパーが台頭してきたから」といった意見がありましたが、一番の原因は「ネット経由で無料で情報を得ることが浸透した」からだと思います。
今では当たり前のような話ですが、10年前にはまだiPhoneもLINEもfacebookもYouTubeも日本にはありませんでした。それなのに消費者、特に若い世代はネット経由で無料で情報を得ることが当たり前のようになりつつあったのです(当時はドコモのiモードが流行っていました)。
社長専門コンサルタントの牟田學氏は、著書『打つ手は無限』のなかで、「社長業は、大概すると、環境対応業である。激しい変化を正しく先見し、間違いない対応ができない社長は、事業の明日の輝かしい繁栄や、安定を築くことが難しい」と述べています。
時代が移り変わっていくのは当たり前。そのなかで自分のビジネスをどう適応させていくかが大切だということです。
あなたの業界では今どんな変化が見られますか? それに対してあなたはどんな手段を打とうとしていますか?
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