人種の壁を乗り越え、差別に抗う二人の友情を描く―『グリーンブック』

このコーナーでは経営や生き方のヒントになるような映画を紹介しています。今回紹介する作品の舞台は、人種差別が色濃く残る60年代の米国南部。黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手が旅を続けるなかで友情を深めていく『グリーンブック』です。

『グリーンブック』

Green Book

<あらすじ>1962年。ニューヨークの高級ナイトクラブで用心棒を務めるトニー・ヴァレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)は、クラブが改装で休業する間、黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手として働くことになる。シャーリーはコンサートツアーを計画していて、そのツアー先はなんと黒人差別が激しい米国南部。粗野で無教養なイタリア系用心棒と、インテリな天才黒人ピアニストという正反対な二人が、黒人用旅行ガイド〈グリーンブック〉を手にツアーに出発するのだが…。

<コメント> “タイプの違う2人が、ぶつかり合いながら次第に打ち解けていく”―いわゆる「バディ物」は、映画の定番ですね。ポイントはいかに2人のタイプが違うかということですが、この映画では、2人はかなりぶつかり合います。

黒人差別問題を扱った映画は数多くありますが、この映画は痛ましい状況をこれでもか、と見せる作りではありません。コメディタッチで見せることで、見る者がその問題から目をそらさず結末まで見届けることができるように思えます。しかも実話を基にしているというから驚きです。

第91回アカデミー賞作品賞受賞。

  • 『グリーンブック』
  • 原題:Green Book
  • 監督:ピーター・ファレリー
  • 出演者:ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリほか
  • 上映時間:130分
  • 製作国:アメリカ
  • 日本公開:2019年3月1日

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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