極限の環境でこそその人の真価が問われる―映画『幸せのちから』

コロナ禍の終息を願って、当面の間は「希望」を感じさせる映画をピックアップして紹介します。今回選んだのは『幸せのちから』です。

映画

<あらすじ>医療機器のセールスマンとして働くクリス(ウィル・スミス)。扱っている機器が売れずに税金や家賃も払えずにいたところ、証券会社の養成コースがあることを知り、株トレーダーになることを決意。しかし6ヵ月間の研修中は無給で、正式採用されるのは20人中1人だけ。そんななか、妻は彼に愛想をつかして出て行ってしまう。家賃を滞納していたアパートからも追い出され、5歳の息子とともにホームレスになったクリス。それでも彼はどん底の生活から逃れるため、そして愛する息子のために、正式採用されることを夢見て懸命に努力を重ねるのだった…。

<コメント> ホームレスから億万長者になったというアメリカン・ドリームを体現した人物、クリス・ガードナーの実話を基にしています。クリスは様々な不運に見舞われますが、極めつけはアパートを追い出されて息子と一緒にホームレスになってしまうこと。このあたりは涙なしには観られません。そこでくじけてしまうのか、それとも自分が置かれた状況をバネに這い上がるのか。極限の環境でこそその人の真価が問われます。
「二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。一人は泥を見た。一人は星を見た」という格言がありますが、クリスはまさに星だけを見ていたのでしょうね。W・スミスの実の息子が好演しています。

  • 『幸せのちから』
  • 原題:The Pursuit of Happyness
  • 監督:ガブリエレ・ムッチーノ
  • 出演:ウィル・スミス、ジェイデン・スミスほか
  • 上映時間:117分
  • 製作国:アメリカ
  • 日本公開:2007年1月
この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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コメント

  1. […] <コメント> 前回紹介した『幸せのちから』と同様、この作品もホームレスだった人間が成功するまでを描いていますが、こちらの作品は周囲の人たちの力を借りて自分の力を発揮していくストーリーになっています。その一番のキーマンが、裕福なリー・アン。敬虔なクリスチャンである彼女は、ふだんからボランティアや募金活動にも積極的で、自分が決めたことに関しては一切引かない熱意の人です。私からみれば、「見ず知らずの黒人の巨漢をいきなり自宅に泊まらせるなんて…」と思いますが、これが実話だというから驚きです。そしてその後のマイケルの活躍ぶりをみると、まさにアメリカン・ドリーム! 他人を家族として迎え入れられる懐の深さ。そしてキリスト教精神に基づいた慈悲の深さ。米国の善良な部分が感じられる映画です。 […]

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