ぶつかり合ったとしてもそれでも支えてくれるのが家族ー『コーダ あいのうた』

このコーナーでは経営や生き方のヒントになるような映画を紹介しています。今回は家族の中で唯一耳が聞こえる少女が、夢と現実のはざまで葛藤するドラマ『コーダ あいのうた』です。

『コーダ あいのうた』

CODA

<あらすじ>港町に住むロッシ一家。耳の不自由な家族のなかで、唯一耳が聞こえる女子高生のルビー(エミリア・ジョーンズ)は、家族の手話通訳者として家業の漁業を手伝う毎日を送っていた。新学期のある日、ルビーが入部した合唱部の顧問の先生は、彼女の歌の才能に気づき、都会の名門大学を受験することを強く勧める。ルビーの才能を信じられない両親は大反対し、彼女も自分の夢よりも家族を支える道を選ぶのだが…。

CODAというのは音楽用語でもありますが、この映画では、「Children of Deaf Adults=耳の聴こえない両親に育てられた子ども」のこと。そんな立場に置かれた子どもの立場って複雑ですよね。この作品のなかでも、その複雑さがきめ細やかに描かれていました。
 フランス映画『エール!』のリメイク版であり、今年のアカデミー賞作品賞を受賞した本作。両方観ましたが、楽曲に馴染みのある本作のほうがより心に残りました。なかでもジョニ・ミッチェル『青春の光と影』が使われるシーンは秀逸です。

演出も素晴らしく、ネタバレになるので具体的には書きませんが、学校で開催した合唱部の発表会の場面は、このシーンを観にいくだけでも充分に価値があると思います。(正)

  • 『コーダ あいのうた』
  • 原題:CODA
  • 監督:シアン・ヘダー
  • 出演者:エミリア・ジョーンズほか
  • 上映時間:111分
  • 製作国:アメリカ、フランス、カナダ
  • 日本公開:2022年1月21日

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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