思春期の複雑な感情を生み出す脳のなかのひと―映画「インサイド・ヘッド」

私には大学3年と高校3年の2人の息子がいます。この10年、私は自宅兼事務所で仕事をしているので、会社勤めの方よりは子供と関わる時間が多かったほうだと思います。子供たちが小学校低学年の頃までは、家族でいかに楽しい時間を過ごすかということに重きがありましたが、思春期になるとそう単純な話ではなくなってきます。

思春期の子供との向き合い方で悩んでいらっしゃる親御さんもおられると思いますが、かつて自分が思春期の頃にどんな気持ちを抱いていたかを思い出せば、自分の子供との接し方の糸口になるのではないでしょうか? え? もうそんな昔のこと忘れてしまったって? 大丈夫です!この映画を観てその頃の気持ちを思い出してみてください。

ここでは経営や生き方のヒントになるような映画をピックアップして紹介します。今回ご紹介するのは長編アニメ『インサイド・ヘッド』です。

インサイドヘッド

<概要> 主人公は11歳の少女ライリー。人間世界とライリーの脳内世界の2つの世界の物語が同時進行していきます。田舎町で両親に愛され健やかに育ったライリーは、家族で引っ越したサンフランシスコでの暮らしに馴染めずに不安定に…。脳内世界では、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカの5つの感情たちがそれぞれライリーのために働くのですが、事態は思わぬ方向へ…。

<みどころ> 心理学的見地からもしっかり練って作ったという脚本だけに、ストーリーが非常によく出来ています。ヨロコビ以外の感情は、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカとすべてネガティブなものばかりですが、実はそれぞれに役割があります。特にヨロコビと正反対のカナシミという謎の感情の存在がキーになるのですが…。

監督のピート・ドクター自身にも11歳の娘がおり、思春期になって子供の頃とは違う態度をするようになったのが映画製作のきっかけだとか。「親しい人間に対して、怒ったり悲しがったりする感情の深みや複雑さこそが本当の絆をもたらす。人生の幸せというものはずっと深いところに存在する」とインタビューで答えています。ディズニー/ピクサーのアニメ映画を子供向けのものと思って観ない人が多いと思いますが、非常にもったいないと思います。

この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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