日本でDX化が進まない理由とは?
1月20日に西日本新聞社主催「福岡DXカンファレンス2023」が開催されました。当日参加はできなかったのですが、そのアーカイブ映像が期間限定で公開されていたので視聴しました(2月10日付の西日本新聞7面でも紹介されていました)。
そのなかで興味深かったのは、パネルディスカッション「福岡発!デジタルを活用した企業変革」に登壇された株式会社Fusic取締役副社長・浜崎陽一郎さんの発言です。
「日本は世界の中で(DX化が)非常に遅れている。それは日本人が優秀だから。なにかの作業を行わせたら、日本人は世界のなかで最も優秀だと思う。でも今はテクノロジーでできることが多くなり、人の優秀さを一部で超えつつある。その時に『いや、日本人は優秀なんだ』という成功体験をいかに捨てられるかが重要。もう一回テクノロジーをうまく使いこなす、より優秀な日本人になることが変革における本質だと思う」。浜崎さんの言葉は私にはとても響きました。
そして別の日にはこんなネット記事を目にしました。
「アメリカの丸亀製麺から考える日本でDXが進まない本当の理由」
この記事中で紹介されているサンフランシスコの丸亀製麺は、うどん作りを完全な分業制にし、従業員一人につき一つの業務、つまり、複数で一杯のうどんを作るシステムにしています。麺を準備する人、麺を茹でる人、茹でた麺を冷やす人…と総勢12名で1杯のうどんを作っているそうです。日本では考えられないですね。ここの時給は最低賃金に近い約2千円。労働者側からすれば?安い時給だから一つの作業しかしない?という考え方です。経営者側からすれば、単純労働はDX化、ロボット化しやすいからもっと進めて人件費を抑えようという考えに至ります。
日本では、例えばコンビニ店員は時給が低いほうだと思いますが、それでも凄まじいほどのマルチタスクをこなしています。この記事でも考察されていましたが、日本では安いコストで高品質の労働力を確保できるので、DX化する必然性が薄いとありました。
日本人に合ったDX化の道を模索する必要がありそうです。
今話題の文章生成AI「チャットGPT」によって、ニュースレター作成代行サービスが不要のものとなるのか、それともAIを活用して次の段階のサービスを産み出せるのか、私自身も真剣に取り組みたいと思います。(正一郎)
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