一年目の成果

 田舎に越してからの人生を記録に残そうと始めた企画も1年と4カ月が過ぎた。
 忙しい時は少々負担にも感じるが、1カ月に1度、自分の現状を知る良い時間になっている。

 我が家にはデカい仏壇と大小30ほどの墓がある(詳細は別の機会に)。母が口癖のように「仏様の花が家で作れたら」と言うので、昨年の初夏から家の裏手に花畑を造り始めた。草を刈り、竹を切って地下茎を抜き、叔父に耕運機の指南も受けて、畝うねが出来上がった。

自分でも想像できなかった花畑の様子。こんなになるんだぁ笑。

 初めて買った苗は段菊だんぎくと藤袴ふじばかま。我ながらシブい…笑。仏壇には洋花じゃない気がしたし、地味だけど優しい花だ。畑の隅に植えたら2本とも逞しく育ち、藤袴は私の背丈ほどにまでなった。

 墓の供花といえば菊だ。菊を育てる叔母に冬至芽を沢山分けてもらい、畑の半分に菊を植えた。近所の花づくり名人のミヤちゃんが、お盆に咲く千日紅せんにちこうと百日草ひゃくにちそうとマリーゴールドの苗をくれた。親戚の庭に咲いていたセージの株を分けてもらい、幼なじみはドイツ菖蒲あやめをくれ、お茶の師範の叔母は茶花にもなる編笠あみがさユリと笛吹ふえふきスイセンをくれた。これで畑の全てのスペースが埋まった。

段菊(左)と藤袴(右)。引越すまで見たこともありませんでした。

 花はなかなか咲かなかった。茎ばかり伸びて、葉も凄い勢いで茂るから、頻繁に下葉を取ったり、切り戻したりして、風通しを良くしなければならなかった。肥料をやり過ぎたかもしれない、このまま蕾も付けないかもしれないと、時折不安になったが、自然に任せるしか術を知らなかった。

 今、花畑の半分は花で溢れている。待った甲斐があった。菊はまだ咲かない。スーパーにはお盆と彼岸に菊が並ぶが、専用の品種らしい。そんなことも自分で育ててみて初めてわかる。

 引越して上手く出来ていることも出来ていないこともあるが、こうして花たちが一年目の成果を教えてくれた。眺めていると「よくやった」と言われているようで、じんわりくる。

休眠中の編笠ユリの上に咲いた日々草。重ね植えはAIに教わりました。
この記事を書いた人
sonosho

株式会社ラクパ代表取締役。中小企業の顧客づくり支援家。【経歴】プログラマー5年、タウン情報誌編集者15年を経て、2006年に起業。2016年に法人化。主事業はニュースレター作成代行サービス。東証プライム上場企業から個人事業主まで延べ1,149号の制作実績(2024年2月現在)。近年はサイト制作にも注力。

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