「どうせやるなら、きつさを愉しめ。」

このコーナーでは、株式会社ラクパのライター・城戸あづさが、心に留めておきたい言葉とのエピソードを綴ります。

あじさい

「どうせやるなら、きつさを愉しめ。」

某水泳コーチ

緊急事態宣言から2カ月間閉まっていたスイミングスクールが再開しました。館内各所に消毒液、検温と2時間以内の滞在制限、ドライヤーは使用不可。ビニール製のマスクを付けたコーチが呼びかけます。「このスクールから一人も感染者を出さないように、もう閉館にならないように、皆で頑張りましょう!」…このベテランコーチは士気を高めるのが上手。選手指導にも定評があり、教え子が東京五輪を狙っています。

そのコーチがトレーニング前に言ったセリフ。「泳ぎ始めて2週間。まだ身体がきついでしょう。でも、やらされる練習ほどきつさは増します。どうせやるなら、そのきつさを愉しみましょう。それが上達に繋がります」…この一言が、尻込みしていた私たちをやる気にさせたのでした。

スイミングスクールのスタッフもきつい毎日だと思います。幼児に手指消毒やソーシャルディスタンスを守らせるのに付きっきりです。ビニールマスクでのレッスンでコーチは声が枯れてきました。ただ、誰もが活き活きとして愉しそうなのです。また仕事ができる喜びや遣り甲斐が、傍で見る者にも伝わってきます。

また世の中が動き始めました。元には戻れないし、辛抱することも増えるでしょうが“どうせやるなら全てを愉しむ”姿勢が、新たな時代を創るのかな、と思います。(あづさ)

この記事を書いた人
Azusa

株式会社ラクパ専属ライター。タウン誌≪シティ情報ふくおか≫編集者として、特集のほか、地元のテレビ番組・お笑い・祭りのページなどを担当。地域色豊かな誌面作りを目指す。2006年、ニュースレター作成代行「ラクパ」のライターとして活動開始。クライアントの個性を活かし、顧客づくりのための原稿を執筆中。趣味は競泳、専門種目はクロール。マスターズ大会での自己ベスト更新を夢見て、仕事と家事の合間にトレーニングに励む毎日。

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